美容室は現在全国に25万軒あり、コンビニの5倍の施設数があることから、その店舗数の多さが分かります。さらに店舗数は年々増加傾向にあるので、競争率の激しい業界でもあります。
その反面、経営がうまくいかず廃業・閉店になる美容室もかなり多く、開店した美容室の90%が3年以内、95%が10年以内に閉店するとも言われています。
美容室が閉店する理由
客数の減少
厚生労働省の「美容業の実態と経営改善の方策」の資料によると、多くが個人経営の小規模サロンであり、経営上の問題点の8割が「客数の減少」のようです。逆に言うと、お客さんさえ来てくれれば問題解決です。
美容室が飽和状態
美容室は飽和状態ですが、女性の美容室の年間平均利用回数は4.5回。3~4か月に1回美容室に行くというペースなので、少ない顧客を多くの美容室が奪い合っている状態です。
経営の経験がない
多くの美容師は、ある程度の年齢になるといきなり独立することになります。それまで、技術・接客についての勉強はしてきても、経営についての勉強をする機会がほとんどないまま独立していまい、長期にわたり店舗運営を続けるための知識がなく、経営が難しくなります。
長く生き残る美容室にするための改善策
技術力の高さが最重要
とにかく技術力が高くなければ生き残れません。お客様の悩みは解決できるか、希望に沿った施術は出来るかが重要で、技術向上の勉強も続けていかなければいけません。
リピート・単価アップ
少ない顧客でも、再来店率を上げたり、単価上げることで、売り上げをアップさせることも出来ます。
無駄をなくして経費削減
いきなり集客は難しくても、経費削減は比較的すぐに対応できるので、美容室の無駄を探してみましょう。
例:水道光熱費・消耗品・材料費・リース代
経営についての勉強をする
美容師としての技術向上を続けても、店舗の運営がうまくいかなければ意味がありません。経営の知識を身につけて、利益を拡大する方法を考えることが、長期店舗経営を続けるためには大切です。
美容室オーナーの勉強会に参加したり、簿記を勉強して帳簿上の数字を把握するのも良いかもしれません。
まとめ
集客が思うようにいかなかったり、事業計画が不十分で運転資金がなくなり廃業・閉店してしまう美容室は、とても多く、10年サロン生存率は極めて厳しい業界ですが、長く続く美容室があるのも事実です。
店舗を長期経営するためには、開業前からの事業計画・分析がとても大切になりますが、そのモチベーションを保ちながら、技術の他にも店舗を運営する戦略の勉強も大切だと言えます。
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